“紅葉コキア” ひたち海浜公園へ臨時列車多数 E653系に「フレッシュひたち」風の“新色”

JR東日本水戸支社は、茨城県各地で行われるイベントや紅葉の見どころへ便利にお出かけできるよう、2023年10月〜11月の期間中に臨時列車を計98本運転します。

首都圏の臨時列車として運行しているJR東日本E653系電車「国鉄色」編成(まさきM/写真AC)
首都圏の臨時列車として運行しているJR東日本E653系電車「国鉄色」編成(まさきM/写真AC)

「高尾」「平塚」「君津」からも乗り換え不要

国営ひたち海浜公園(茨城県ひたちなか市)の「みはらしの丘」では毎年、6月中旬に一年草「コキア」の苗が植え付けられています。鮮やかなグリーンは現在、徐々に黄みを帯びてきている段階で、70cmほどの背丈で成長が止まります。例年、10月中旬頃に見られる真っ赤に紅葉したコキアが人気ですが、ピーク前の緑と赤、ピーク後の赤と茶色のグラデーションもまた魅力的です。

秋のみはらしの丘にはコスモスやソバの花も咲き広がり、コキアとの美しいコントラストも見ものです。10月1日(土)〜31日(火)の「コキアカーニバル」開催中は毎日開園しており、普段は入れない生き物の宝庫「沢田湧水地」のガイドツアーも土日祝日に開かれます。

JR東日本は、紅葉するコキアの見頃に合わせ、海浜公園に近い常磐線勝田駅へ向けて各方面から臨時特急列車を運転します。仙台駅から勝田駅までは、午前中に特急「ひたち92号(赤色ふわもこコキア号)」(10月14日(土)・21日(土)運転)が臨時列車として設定されます。大宮方面からは、2022年に続いて特急「海浜公園コキア大宮号」(10月14日(土)・15日(日)運転)を運転します。

さらに、中央線方面から「海浜公園コキア高尾号」(10月7日(土)〜9日(月・祝)運転)、東海道線方面から「海浜公園コキア平塚号」(10月7日(土)〜9日(月・祝)・15日(日)・22日(日))、内房線方面から「海浜公園コキア君津号」(10月21日(土)・22日(日))と、3系統の臨時特急列車が初めて設定されます。昨年の各方面の発着駅は八王子駅、大船駅、蘇我駅で、今年はそれぞれ運転区間が延長されます。

使用車両は、「ひたち92号」と「平塚号」がE657系10両編成、「高尾号」「大宮号」「君津号」がE653系7両編成です。

(JR東日本水戸支社での2023年秋の臨時列車の運転時刻、新色のE653系車両イメージなど詳細は下の図表を参照)

【時刻表で解説】JR東日本水戸支社での2023年秋の臨時列車の運転時刻、新色のE653系車両イメージ

「風っこ」で水郡線の紅葉回廊へ

E653系はかつて常磐線特急「フレッシュひたち」として運行し、5色のテーマカラーの車体で親しまれていました。後継のE657系の登場により一時は全編成が新潟地区に転属しましたが、首都圏の多客時輸送に充当するため、1編成が2018年に勝田車両センターへ里帰りしました。このとき、かつての485系特急車両を彷彿とさせるクリームとえんじの「国鉄色」に塗装され、話題となりました。

今回、もう1編成のE653系が追加で勝田入りします。フレッシュひたちのカラーリングをベースとしつつ、これまでのバリエーションになかった「水色」をまといます。「海や川、そして澄み渡った空などの広大な自然をモチーフした」とのことで、レジャーや行楽などで乗りたくなる爽やかなデザインを目指したそうです。「新色」のE653系は10月以降の臨時列車に運用される予定です。

茨城県内では10月29日(日)に水戸市で「第8回水戸黄門漫遊マラソン」、11月19日(日)には大洗町で「大洗あんこう祭」がそれぞれ開催され、出場やお帰りに便利な時間帯に常磐線で臨時特急列車が運転されます。また、11月4日(土)の「第92回土浦全国花火競技大会」当日にも臨時の特急・普通列車が運転されるほか、特急列車の臨時停車や、普通列車の編成増強により混雑緩和が図られます。

水郡線では11月上旬、トロッコ車両「びゅうコースター風っこ」を使用した臨時列車が設定されます。水戸駅〜常陸大子駅間で快速「風っこ紅葉回廊(こうようかいろう)号」「風っこ奥久慈夜(おくくじよ)メグリ号」(11月3日(金・祝)・4日(土)運転)、郡山駅〜常陸大子駅間では快速「風っこ水郡線紅葉(こうよう)号」(11月11日(土)・12日(日))の列車名で運転します。

秋の「風っこ」は窓を付けての運転となりますが、開放感あふれる大きな窓からは、久慈川の渓流や山々の紅葉をダイナミックに楽しむことができます。

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